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1990年、世界初の電波式腕時計「メガ1」の発表により、時計業界に大きな衝撃を与えたユンハンス。その歴史は1861年、創業者であるエアハルト・ユンハンスが、義兄弟であるヤコブ・ツェラー・トブラーと共にドイツ、シュヴァルツヴァルトの職人の町シュランベルクに起業した時計部品工場「ツェラー&ユンハンス社」から始まる。1866年からはオリジナル時計の製造にも乗り出し、1890年にはユンハンスの象徴である、中央にJをあしらった八芒星マークを登録商標する。高品質で手軽なドイツ製時計は世界中で売れ続け、1903年になると従業員3000人に達し、年間300万個を生産する世界最大の時計メーカーへ成長した。

　1920年代に入ると腕時計の分野へと進出。スモールセコンドが付いた自社開発ムーブメントキャリバーJ80を搭載した初の腕時計を1927年に発表すると、1930年代には、J80のフラッグシップ、キャリバーJ80/2にコート・ド・ジュネーブ装飾を施した「Meister（マイスター）」シリーズを開発。1951年に発表された、高精度と機能美を顕微した初の自動巻きクロノメーター キャリバーJ83は、世界中から賞賛を浴びた。1960年代になるとドイツ初のクォーツ式腕時計「アストロクォーツ」を開発。その先進技術の蓄積が「メガ1」で結実をみせた。1970年代には、バウハウスの巨匠マックス・ビルと組んだ腕時計が注目され、「マックス・ビル」シリーズは、「Meister」と並ぶユンハンスを代表する名作となった。「メイドインジャーマニー」の精神と、創業時からのもの作りの信念を今も貫いている。